紹介:The Weekend Dad
本情報
書名:The Weekend Dad
著者:Alison Walsh
発売日:2018年1月4日
ページ数:352
ジャンル:家族もの、子育てもの(たぶん主人公が精神的に成長していく感じ)
文章:とても読みやすい
*Kindleで序章~1章終わりまで試し読みができます。
あらすじ
主人公Emmet(エメット)は28歳、職なし・貯金なし・弟の家に居候中とダメな人間を絵に描いたような人物。アイルランドで暮らしていたが、6週間前、自分に娘がいると聞かされロンドンへ移ってくる。生まれたことを知らないまま7歳になってしまった娘Misty(ミスティ)と毎週末に会う約束をしていたが、父親の自覚が出てこない。どう付き合っていいかすらわからないまま過ごしていた。
そんな時、ミスティの母親Amanda(アマンダ)から突然の宣告をされ――!?
試し読みしての感想
デイジーって誰?
最初に思ったのがまずこれ。本を開いて出版情報とか作者情報とかを乗り越え謝辞を傍目にめくった本文の章タイトルが「デイジー」。
そんな人はあらすじにも載っていなかったし心底思いました。誰?
しかもデイジーの章から先、1章終わるまで終ぞ出てきませんでした、デイジー。なんだか主人公エメットと仲が良い雰囲気だし今生の別れっぽい感じも出してきます。それから「私たちずっと友だちだよね」という定番の言葉まで。
デイジーを本の一番最初にもってくるのは著者にとっても彼女が重要な存在だったからに違いありません。果たして彼女は何者で、エメットとどういう関係だったのか?この先、本編で絡むことはあるのか?そんな謎も気になるところです。
ダメ男、エメット
無職(自称詩人)童貞28歳、貯金なし持ち家なしと見るからに地雷臭がすごい。そんな主人公です。
1章までの試し読みだけでもダメさがにじみ出ている。クズではないのです、ただひたすらにダメな人という印象。
amazonのあらすじ部分にも書いてありますが、エメットはまさに「大人になれなかった」28歳ですね。夢を捨てて大人になれと周りから言われています。
彼の精神的成長に期待。
親子か疑似親子か
あらすじを読んだ時点では、エメットとその娘ミスティに血のつながりはないのかと思っていました。正直試し読み終わった時点でも少し疑っています。こういうのって実は血がつながっていなかった結末が経験上多かったような…。それはそれで「疑似親子もの」として大好物なので大歓迎です。エメットはガッツリ心当たりがありそうなので血縁関係は疑いようがないのかもしれませんが。
著者について
著者はダブリン在住・元編集者だそうです。
今作でおそらく4冊目。他に”The House On Seaview Road”、”All That I Leave Behind”など。