紹介:Mollie On The March
本情報
ジャンル:歴史、女性参政権
ページ:352
*Kindleだと2通目まで試し読みできます。
あらすじ
1912年、Mollie Carberry(モリー・カーベリー)と親友Nora(ノラ)は女性参政権獲得のために奮闘していた。実際の参政権がどんなものかはよくわかっていなかったが、大きな運動が起きると聞いて2人は参加することに。しかし2人には大きな障害がいくつも立ちふさがる。
まだ英国連邦の一部だったアイルランドにおける女性参政権運動について、歴史的事実を元に手紙形式で綴っている。
試し読みしての感想
ユーモアまじりで読みやすい
手紙形式だからなのか、非常に読みやすい文体です。モリーは親しみをこめて手紙を書いてくれているので最初から好きになっちゃう。
そして書き出しが「牢屋暮らしではありません」。少しおもしろいですが、女性参政権を手にしようと活動しただけでその心配をしなければいけない時代には恐ろしいものがありますね。とはいえ、彼女らも彼女らで運動の一端として窓ガラスを割って回ったりしているのですが。
モリーは参政権についてよくわかっていないからなのか、活動についてとても前向きで明るいです。少なくとも怒りが原動力という感じではないので話があまり重くならず読み進められます。話が進むにつれ、徐々にモリーも女性参政権の何たるかを知り、本格的に活動へ参加していくことになるのでしょうか。
著者について
ダブリン出身、ジャーナリスト。子ども向けの作家ですね。
モリーを主人公にした小説は2作目。1作目は“The Making of Mollie”という題。日々に退屈していたモリーはある日姉が女性参政権活動家だと知って……という話になっています。