紹介:The Rockingham Shoot and Other Dramatic Writings
本情報
The Rockingham Shoot and Other Dramatic Writings (English Edition)
- 作者: John McGahern
- 出版社/メーカー: Faber & Faber
- 発売日: 2018/06/19
- メディア: Kindle版
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ジャンル:脚本、ドラマ、短編集
ページ:352
あらすじ
アイルランドを代表する作家、John McGahern(ジョン・マクガハン)。彼が執筆したラジオやテレビのための脚本集。表題作“The Rockingham Shoot”は重い、暴力的な内容ながらも深みや力強さを感じさせるテレビドラマ脚本。
試し読みした感想
ジョン・マクガハン
1934年生まれ、2006年死去。日本語版ウィキに記事がありました。それによれば来日したことがあるのだとか。
邦訳は少し出ています。長編と短編のみで、残念ながら今作のような脚本は訳されていません。
上が長編、下が短編集です。全体通して暗く静かな、それでいて生命力?を感じさせる文章のように思います。
試し読みは解説で終わり
今作は読み出しが解説というか概説から始まります。これ、英語で書かれた本と日本語の本の大きな違いだと勝手に思っています。日本語だと訳者あとがきや解説は最後に来ますよね、英語だと訳者から一言や今回のような解説が巻頭に来ます。現在読んでいる、韓国語から英訳された“Human acts”もそうでした。日本でも解説を立ち読みしてから本を購入する人もいるらしいので、巻頭に持ってくるのはむしろ良いのかもしれません。
話が逸れましたが、試し読みではマクガハンの長編・短編・脚本全て関係なく触れながら解説や、その話が書かれた当時のことが説明されています。教科書や論文を読んでいる気持ちになりました……。注釈も数ページで30近くつくという丁寧さ。この解説だけでも読み込めばひとかどのマクガハンマニアを名乗れるのではないでしょうか。
著者について
John McGahern(ジョン・マクガハン)
20世紀後半のアイルランドを代表する作家。数々の賞を取り、ブッカー賞のショートリスト入りしたこともある。
邦訳されている作品は以下:
『青い夕闇』
『小道をぬけて』
『湖畔』
『男の事情女の事情』
『ポルノグラファー』
『女たちのなかで』