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アイルランドの本(小説・児童書・YA)を紹介するブログです。

LISTOWEL WRITERS’ WEEK POEM OF THE YEAR2020ショートリスト

An Post Irish Bool Awardsの詩部門。Webサイト上で全ノミネート作品を読むことができる。

 サイトはこちら

昨年は200作を超える応募の中から3作がノミネートされた。今年は100作を超える中から4作がノミネートされている。

相変わらず詩の形式や技術については不勉強だが、何となく英詩は読むのが好きだ。

An Post Irish Bool Awardsについては↓

rokuyon64.hatenablog.com

受賞作品

Salt Rain(by Audrey Molloy)

著者:シドニー在住。ダブリン生まれ、ウェックスフォード育ち。様々な誌面で精力的に詩を発表している。

詩とは何なのか。散文のような作品だった。雨のような悲しみが伝わってくる、世界観や雰囲気が抜群である。

ノミネート作品

Dear Sean(by Paul McMahon)

著者:ベルファストからコークへ移り住む。数々の賞をとり、また様々な媒体で詩を発表している。初の詩集が出版されている。

お手本のような形でありつつ、ストーリーのある詩だった。悲しみの中で微笑むような、 こういう詩は大好き。

The Kerchief(by Christine Broe)

著者:彫刻家、詩人。美術教師、美術セラピストとして働いていたが、現在は退職し創作活動にいそしんでいる。

牧歌的というか、昔懐かしい感じの詩だと思っていたら、最後の最後でアッと気がついた。最初から読み直すと、なるほど、そういうことかと何となく理解する。私に知識があれば読み出しからすぐ気がついていたのだろうが、読み直したおかげで詩の味わい深さが分かったように思う。

Pine Box in the Flea Market(by Dean Browne)

著者:コークに長く住んだ後、現在は旅をしながら暮らしている。複数の文芸誌に詩を発表する他、The Well Reviewの編集も務める。

遊び心のある詩。個人的には今回ノミネートされている中で1番好きだ。タイトル通り「箱」を巡る内容であり、作者の想像力が素晴らしいと思う。終わり方も良い。