LISTOWEL WRITERS’ WEEK IRISH POEM OF THE YEAR 2018ショートリスト
An Post Irish Book Awardsの1部門である、LISTOWEL WRITERS’ WEEK IRISH POEM OF THE YEAR 2018。
こちらは詩の部門です。ノミネート作品は全てネット上で読むことができます。
↑ここで読めます。
掲載元はListwelというアイルランドの街でのブックフェスティバルを運営している団体のサイトです。写真を見る限りかなり大規模なフェスティバルっぽいですね。
今年は200作を超える応募があり、どれもハイレベルだったとのこと。アイルランドの歴史を詠んだものが多かったそうですが、なぜか馬の詩も多かったそうです。馬は友だちだからね。
以下ショートリスト作品を紹介しますが、詩の技術的なところは不勉強ゆえ内容だけさっくり書いていきます。
ショートリスト作品
Birthday(by Brian Kirk)
「私」の人生を凝縮したような詩。
歌うような文章が良いですねえ。英語の詩は音読で味わいたくなります。暗闇の中にあって、ただ1つの希望を見出している主人公の心情がぐっときます。考えてみればアイルランドの文学ってそういうものが多い気もします。「君はプロメテウス」なんて言われてみたい。
著者はダブリン出身、短編小説や詩を中心に活躍しています。
Inglis & Co Ltd.(by Erin Halliday)
パンの詩。
響きを重要視した語りでした。歌詞みたい。一種のノスタルジーを感じました。題もいいですよね。こういうの好きです。食べもののキーホルダーと同じ方向で好きです。
著者はこれまで3冊出版、他、雑誌などで精力的に詩を発表されています。
The Snails(by John W Sexton)
題の通りカタツムリの詩。
牧歌的、かつ文頭で多用されるYouが良い感じのリズムです。
ものすごく個人的な話ですが、私はカタツムリが苦手です。なのでこの詩はだいぶ辛かった。文章なのに読んでいるだけで背筋がぞわぞわしました。詩的で美しい表現ながら生々しいカタツムリを想像させる著者の筆力、さすがと言えばいいのか何なのか。
著者はすでに6冊の詩集を出しているベテランです。
以上、3作が候補になっています。The Snails以外は地名や通りの名前が出てきてとてもローカルな雰囲気の詩ですね。The Snailsも風景が浮かんでくるような身近な詩です。
やはりどれも音読で聞いてみたい。3作品ともまた違った雰囲気になりそうです。